個人懇談でのお悩み(2)
今回も個人懇談でのお悩み「問題が少し変わると…。」です。
「以前、『知識と知恵』というお話しを伺ったのですが、問題が少し変わると解けなくなるのは知恵が足りないからなのでしようか?」
問題が解けない理由はいろいろ考えられますが、このケースでは少なくとも問題が変わらなければ解けるという前提で考えていきます。
問題を少し変えると解けないのは、
「覚える知識」の部分だけではなく、
「考える知恵」の部分までも覚えてしまっているのかもしれません。
考えるもとになる
「覚える知識」の部分は変化しません。しかし、
「考える知恵」の部分は変化します。
そして、変化の仕方は問題によって異なるので、ここをも覚えてしまっている子どもは異なる変化をする問題に出会うと、根本から違う問題に見えてしまうのです。
我々周りの大人が「この子は
知恵を絞って考えていないなあ。」と思っているのに対し、この子は「私はこの問題の解き方を習っていないから解けない。」と思っているのです。そして、この子が口にする言葉は単に「分からない。」なのです。
「分からない」という言葉は「考えても分からない」、それと「知らない」の両方の意味で用いられます。
この日本語の曖昧さが、我々大人が子どもたちの学力・理解力を把握するときの大きな妨げになっています。
話がそれましたが、今回のご相談に対する答えは、
「『考える知恵』の部分は変化しますから、そこまで丸覚えしてはいけません。まじめ過ぎるお子さまほど注意が必要ですので、お気をつけください。」
です。
これからの授業でも、
「覚える部分」と
「考える部分」をもっともっと明確に子どもたちに示し、無駄な苦労をさせないようにしようと、今考えています。
◇個人懇談でのお悩み(1) ◇
「知識と知恵」
◇ 成績アップ法 第1回 ◇
「勉強すれば、成績が上がる?」
Posted by 進学会アルファ at 23:00
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